八代の畳表

い草栽培の聖地八代

ここ八代平野では、7月になると梅雨明けを待たずにあちこちのい草田で収穫作業が行われています。

大人の背丈ほどに伸びた鮮やかな緑色のい草を刈り取る風景を見られるのは、今の日本では“ほぼ”ここだけです。

というのも、日本製のほとんどの畳表はこの広大な「い草田」で収穫されたい草から作られているからです。

八代のい草
八代のい草

品質重視で逆境に向き合う

もともとこの辺り八代平野は、湿地帯で他の作物が育ちにくい土壌のため、時の領主らがい草栽培を奨励したこともあり、一大産地として名を馳せていました。

しかし、戦後の洋間の普及による畳離れや外国産い草の大量輸入により、日本のい草農家が苦境に立たされました。

そんな時も八代のい草農家は、品種改良や土壌改良、流通構造の改革などに取り組み、外国産い草とは一線を画した高品質のい草を作り続けることができたのです。

八代のい草
八代のい草

ここにはいい水があります

品質の良いい草づくりにはいい水が欠かせません。

この辺りは、日本三大急流のひとつ「球磨川」など、九州のなかでも最高ランクの水質を誇る河川が多い環境です。

その水はい草田に注がれ、い草栽培にとって最適な土壌を形成します。

清らかな水と土壌で育てられたい草は高品質で安全な畳表になるのです。

八代の水
八代の水
八代市のい草農家
八代市のい草農家
八代市のい草農家
八代市のい草農家

作り手のさまざまな
い草への想いが溢れています

長く使えること、目の揃った美しさ、癒しの香り、心地よい触り心地、なにより安全で健康的であること。あなたが畳に求めるものは何でしょうか。

ここの畳表から作られた畳の多くは、それらすべてにおいて高い品質であることはもちろん、それぞれの農家さんが独自のこだわりを持って、研究、改良を重ねながら、特に秀でた長所を持った畳表を作っています。

あなたの理想の畳を選ぶ。作り手の想いが感じられる畳の上で過ごすことができる。それはとても幸せな暮らしではないでしょうか。

八代のい草
八代のい草

八代(やつしろ)のこと

熊本県第二の都市「八代」は、熊本県南部の不知火海に面した田園工業都市で、古くから経済、交通の要所として栄えていました。

中心部にはかつての八代城の堀と石垣が残り、城下町の風情と整備された近代的な街並みが共存しています。

周辺の広大な平野部では農業が盛んで、い草の他には、国内最大の柑橘類・晩白柚(ばんぺいゆ)が特産品として日本一の収穫量を誇り、近年では干拓地で栽培される塩トマトの一大産地としても有名です。

八代市
八代市の特産物 晩白柚